rch850 の上澄み

技術的な話題とか、雑談とか。タイトルを上澄みに変えました @ 2020/09/02

AWS 新サービスつまみ食い(2014年夏)

クラスメソッドさんがさっそくまとめてますね>AWS Summit 2014 | New Yorkで発表された新サービス | Developers.IO。もちろん公式ブログでもまとまってます>Amazon Web Services ブログ: 【AWS発表】新しくなったAWSモバイルサービス

個人的な感想とか。

CloudWatch Logs

待ってた!動かせるまでが簡単でよい。サクッと t2.micro で試せた。

/etc/init.d/awslogs を読んでみたところ、デーモンの起動スクリプト/var/awslogs/bin/awslogs-agent-launcher.sh にあるらしい。/var/awslogs なのか。/opt/aws/awslogs じゃないのか。

どうも AWS-CLI に logs というサブコマンドが導入されているようで、概要は /var/awslogs/bin/aws logs help で確認できる。パッと見、ログを送出するコマンドは /var/awslogs/bin/aws logs put-log-events なんだけど、ヘルプ見ても詳細書いてない。このへんでちょっと深読み諦めました。もう2時になるし、今回のスクフェスのイベントまだやり込めてないし。

Amazon Mobile Analytics

これは、CloudWatch Logs と別の意味で、びっくり。要するにスマホアプリの利用状況を集計、表示できますよーって話なんだけど、これって割と先駆者が多い分野じゃない?

2012年10月時点の比較(和訳したのが2013年)で、すでにゴロゴロと競合がいる状況で、当時は Flurry, Mixpanel あたりが元気。最近は Google Analytics も本腰入れてきて、わいわいがやがやしてる感じ。そこに Amazon。さーてどうなることやら。

Flurry をそれなりに使ってる人間から見た Amazon Mobile Analytics はというと、ちょっと渋い感じ。見られる項目としては、DAU, MAU, ARPU, ARPPU, Retention など、割と平凡。Flurry に比べて極端に勝ってるのは、反映速度。Mobile Analytics のトップページにはこう書かれている。

Amazon Mobile Analytics is designed to deliver usage reports within 60 minutes of receiving data from an app so that you can act on the data more quickly.

全ての指標が60分以内に反映されるのであれば、Flurry に比べるとだいぶ優秀。

でも……従量課金なんだよね。月1億イベントまで無料。イベントって何?って疑問は FAQ が解決してくれる。イベントは3種類。

  • システムイベント(セッション開始など)
  • アプリ内課金イベント
  • カスタムイベント

これらが一ヶ月にどれだけ発生したかで料金が決まる。Pricing ページには、月間2000万セッション、1セッションに10カスタムイベントの例が載っていて、その場合は2.4億イベントから無料の1億イベントを差し引いて1.4億イベント、140ドルになると書いてある。払えなくはないけど、払えなくはないけど、無料の Flurry とくらべて140ドルかー。

月間2000万セッションって、どんなもんかっていうと、30で割って1日66万セッション。3万人が22回フォアグラウンドにするとか、11万人が6回フォアグラウンドにするとか。なお、セッションの定義はFAQに書いてあって、アプリが起動された、またはフォアグラウンドになったとき。ただし、5秒以内の非アクティブはセッションが途切れない。

あと、10イベントってのがどれぐらいか。ゲームで言うと、ひとつのステージをクリアしたのを1イベントにすると、割と無難な数なのかもしれない。でも、自分の考えはそういうのじゃない。カスタムイベントは UX やコンバージョンの改善に使うもので、結構細かく仕込むものだと考えている。例えば画面遷移ごととか。で、そういうことをし始めると10イベントでは到底足りない。

まーーー、とにかく現状では弱い!!!

Flurry には、ユーザの何割が所定の操作シーケンスを実施したか、してない場合はどこで脱落したかを測定する Funnel があるし、クラッシュレポート機能(Crashlytics ほどではないけど)もある。Mobile Analytics は、グラフを眺めるぐらいしかできない。でも Amazon はまだこの分野に踏み込んだばかりで、先駆者に追いつけるだけの技術、資源はあるだろう。お得意の規模の経済で、コストダウンも望める。これからどんどん伸びていってほしい!

地味なところだとタイムゾーン指定したいし、解析的に目立つところだとコホート指定したい。

Zacalo, Amazon Cognito

あんま見てない