蕎麦の花が臭いと思ったら
去年、こんなことありました。
転作田を彩る秋の風物詩、ソバの花。純白でかれんな花々は今月末にも、香り高い福井県産ソバの実を付ける。でもその花のにおいは例えるなら―糞(ふん)肥料。県内の作付けは近年急速に拡大し、全国3位の面積となっており、そのにおいに戸惑う住民も出ている。専門家によると、ソバは食用作物のなかでも特に受粉が難しい仕組みで、においは「虫を呼ぼうと必死に頑張っている」結果なのだとか。
これまで聞いたことのない話でした。さて、これは2012年特有の現象なんでしょうか?物事は客観的に評価したいですよね?
というわけで、「そば 作付面積」で検索してみましょう。
農林水産省/特定作物統計調査という、もっともらしいデータがあることが分かります。そこで調べてみると、「豆類(乾燥子実)及びそばの収穫量(全国農業地域別・都道府県別) - そば」という Excel のファイルが見つかります。あぁ、大変もっともらしい!
この表によれば、
とのことです。ものすごい増えたわけではないようですね。面積については確かに北海道 (21,700ha)、山形 (4,960ha) についで3位の福井 (4,050ha)。でも収穫量は北海道 (19,700t)、長野(3,370t)、茨城(2,750t)、山形 (2,380t)、福島 (2,260t)、栃木 (2,220t)についで7位 (2,150t) なんですね。この次はだいぶ飛んで 1,410t の秋田です。
更に調べてみたところ、福井県のそばの作付面積、収穫量は、年々増えていることが分かります。ちなみに全国的な傾向です。
- 2012年 (H24): 4,050ha / 2,150t
- 2011年 (H23): 3,950ha / 1,940t
- 2010年 (H22): 3,260ha / 1,730t
- 2009年 (H21): 2,730ha / 1,060t
- 2008年 (H20): 2,710ha / 1,420t
そんなわけで、去年になってものすごい増えた!というわけではないことが分かりました。
近所の去年そば畑だったところは、今は田んぼになってます。今年は去年ほどひどくはならないかもしれません。